問わず語り
 

釣り

職人の世界では、名人としか言いようのない人がいますが
見よう見まねでそっくりに真似したりしても、出来上がって
くるものが、どっか違ったりまるで違ったりします。
魚釣りで、まぁ私は船釣りなんですが、舟を仕立てて、
月に一度、いつも4人で釣行しているんです、船頭さんも
一緒に糸を出して、船頭さんが釣った分も、魚は4人で仲良く山分けという
ルールでやっているんですが、
メバル、カサゴ、アイナメ等の小物釣りでは、船頭さんとの差はさほど
つかないし、むしろ私達のほうが多く釣ります。
ところがこれが、黒鯛や鱸になりますと、極端に差がつきます。
釣り方の細かいことや魚の生態(一応黒鯛も鱸もくせは知っています)は
ここでは省きますが、私達も指導を受けて
仕掛けもエサも棚取りもまったく一緒のはずなんですが、これが
差がつくんです。
みんな口惜しいから、横目で船頭さんがいったいなにをやってるのか、
執拗にチェックしているんですが、確かな違いはいまだに解りません。
海の中が見えて魚の泳ぐ様が見えて、その目の前にエサを、さぁ喰えとばかりに
落としているとしか、私には思えません。
口惜しいなぁ!


 
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